予防歯科

予防治療とは、虫歯などになってからの治療ではなく、
なる前の予防を大切にすることです。
歯とお口の健康を積極的に守るため、
歯科医院などでの「プロケア(プロフェッショナルケア)」と、
歯科医や歯科衛生士の指導に基づいた毎日の「セルフケア」の両方で、
「予防治療」を実践しましょう。
そのためにも、歯科医院での定期的な健診を
当院では推奨させていただいております。

①ブラッシング指導

虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢)をためない、増やさないことが基本です。
歯の表面をプラークのない、清潔な状態にしておくためにも、一人一人のお口の状態や歯並びに
あった正しいブラッシング方法をアドバイスさせていただきます。

②スケーリング

歯についた歯石を、「スケーラー」と呼ばれる
専用機器・器具を用いて除去することを『スケーリング(歯石除去)』と言います。
歯周病の治療を進めていく上で最も大切なことは
プラーク(歯垢)をしっかりと取ることなのですが、
歯石(プラークが石灰化したもの)の表面は
ザラザラしているためプラークが付きやすく、
付いたプラークが落ちにくくなります。

スケーリング(歯石除去)することでプラークが付きにくい状態にし、
歯周病などを予防し、口腔内を改善させます。
歯石は歯磨きでは除去することが出来ない上、
90パーセント以上の人にあります。
しかも、歯石は一度除去してもしばらくすると再形成されるため、
定期的に歯科医院で除去してもらう必要があります。

スケーリングの間隔は、普通の人で3~6ヶ月に1回位が目安です。
(ただし、お口の中の状態によりスケーリングの間隔は変わります)
また、スケーリングをすればそれでOKというわけではなく、
毎日の家庭でのプラークコントロールも非常に重要です。

③生活習慣指導

虫歯や歯周病は普段の生活と密接な関係があります。健康なお口の環境を維持するためには
生活習慣から見直し、改善していく必要があります。生活習慣や食生活などもお聞きし、
規則正しい生活への改善をアドバイスさせていただきます。

④かみ合わせチェック

かみ合わせの異常や不調和があると、歯にダメージが加わり、歯の寿命を短くしてしまうことが
あります。定期的にかみあわせのチェックを行い、必要であればかみ合わせの調整を行います。
必要な場合はマウスピースの作成をおすすめします。

⑤PMTC

PMTCとは「プロフェッショナルティースクリーニング」の略で、
歯科衛生士がクリーニング専用機器・器具を用いて
虫歯や歯周病の原因であるプラーク(歯垢)や、バイオフィルムを除去したり、
プラークが付きにくくするために歯の表面を滑らかに整える処置です。

自分で磨けていない所のプラークが除去されるのはもちろん、
歯ブラシでは落とせない汚れなどもキレイになるので、
予防治療の観点とは別に見た目の改善としてもおすすめです。

日本では予防治療という考え方の認知度がまだ低く
保険適用が認められていませんが、
お金で買うことのできないご自身の歯を守る為にも、
ぜひ受けていただきたい治療の一つです。

セルフケア

『セルフケア』とは、歯科医院などで指導を受けた、
ブラッシング指導などを、日々ご自身で実践するケア方法をいいます。

『プロフェッショナルケア』を受けているから、
ご自身でのケアは大丈夫などという事は決してありません。
日々の積み重ねが、健康的な歯を長期的に守る一歩になります。
『プロフェッショナルケア』と
『セルフケア』を併用することで、効果が発揮されます。

歯科医院などでブラッシング指導を受け、自分に合った適切な方法で、
日々の歯のお手入れをすることが大切です。
そのためにも、自分に合った『予防治療』のポイントを、
当院で指導を受け、正確なセルフケア方法を身に付けましょう。

自分で行う主なケア

・歯磨き(ブラッシング)
歯垢を残さないように、1本1本丁寧にみがく習慣をつけましょう

・歯間ブラシやデンタルフロス
歯ブラシが届きにくいすき間の歯垢を歯間ブラシなどで取り除きましょう

・フッ素配合ハミガキ剤
虫歯を防ぐ薬用成分『フッ素』配合の歯磨き剤を使って歯を磨きましょう

・デンタルリンスなどのケアグッズ
殺菌剤などの薬用成分をお口の中のすみずみまで行き渡らせて洗浄しましょう